製缶板金加工において、アングルやフラットバーなどを使用した製品の図面は多く有ります。しかし、市販されている材料・鋼材は熱加工や圧延加工などにより、若干のひずみが既にあることが多いです。下記の写真はアングルの角度精度やフラットバーのひずみの事例図です。

鋼材アングルの角度精度

鋼材フラットバーの湾局ひずみ

アングルは角度の精度が開き気味のために、四角い枠などを組むと、寸法に多少の誤差が生じます。そのために作業者は仮組み時に寸法誤差を確認し、製品の寸法を修正する為の作業が必要となる為に、アングルを使用した製缶の製品はコストアップとなることが多いです。

フラットバーは５００mm以下であれば湾局ひずみはあまり目立たない為にそのまま使用して加工をすることが出来ますが、上記事例図のように１０００mmを超えた長さのものを使用すると、湾局ひずみが大きくなるために、湾局ひずみを矯正して使用をしないとスキマが発生したり、製品全体のゆがみの発生につながり、修正する為の工数が掛かる為に、コストアップの要因となります。

製缶や製缶板金の製品においてアングルやフラットバーの鋼材を使用した製品を設計する時は、上記のようなことを基礎知識とした製品設計をすることで、必要以上の修正やひずみ取り作業工数を抑えることで、製作コストが上がることを防ぐことが出来ます。