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工作機械用オイルパンの材質の基礎知識

工作機械用オイルパンの材質には、鉄であるSS400(SS41)やSPHC-C、ステンレスであるSUS304などがあります。鉄系の材質は、材料代自体が比較的安価な上に加工しやすいですが、一方で錆やすいため、工作機械用オイルパンに使用される場合には表面に塗装やメッキ処理をして防錆を行ないます。ステンレス系の材質は、材質の特徴として錆に強くなっていますが、価格が高くなります。材質は種類によって、安価・加工がしやすい・錆に強い等、特性が異なるため、装置や設備から流れるクーラント液などの特性から、工作機械用オイルパンに求められる仕様を考慮して材質を選定することが重要です。

工作機械用オイルパンの構造・機能に求められることは下記の3点です。

①水漏れを起こさない。

②歪みレス。

③低価格。

工作機械や産業用機械に使われるオイルパンは、クーラントを使用する機械・設備からのクーラントの流出を防ぎ、クーラントをせき止めるものです。オイルパンの製作においてクーラントの水漏れを起こさないためには、オイルパンの外周を溶接加工によって全周溶接を品質よく加工することが必須となります。板金品において全周溶接は溶接箇所が多いため歪みを発生しやすいという特徴があります。オイルパンは水漏れを起こさないと同時に歪みレスで仕上げることも求められるため、できるだけ歪みにくい材質を選定する必要があります。そのため、比較的歪みの発生が少ない鉄系の材質が工作機械や産業用機械に使われるオイルパンに多く使用されます。

一方で、ステンレスは鉄系と比べて歪みが発生しやすいですが、材質の特徴として防錆が備わっており“塗装の必要がない”ことが品質向上につながります。塗装とは材料の表面を塗料の皮膜で覆うことであり、塗装を施した表面を塗装被膜と呼びます。この塗装被膜は約10~15年の経年劣化で剥がれる可能性が高く、鉄製のオイルパンの場合、塗装被膜が剥がれてクーラント液と混ざることが多々起こり、加工精度の低下や工具の寿命が短くなる原因となります。このような事態を防ぐために、オイルパンの材質にステンレスを使用する場合があります。

最後に求められることとして、低価格であることも重要です。工作機械や産業用機械に使われるオイルパンの材質として鉄系やステンレスが挙げられますが、鉄系の材質の中でも、低価格であるSS400(SS41)やSPHC-Cが多く使用されます。また、ステンレスを使用する材質の場合も同様で、ステンレスの中でも、低価格であるSUS304が多く使用されます。

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