Q.板金加工にて曲げ加工が出来ない形状はありますか
製缶板金加工の曲げ加工において意外と知られていませんが、曲げ加工が難しい形状が正方形です。
左の図に示したようにX寸法とY寸法が同等の正方形の形状の場合、曲げているb点と曲げ加工済のa点の位置が垂直方向で同位置となり、曲げ上金型や金型を取り付けている中間板・機械本体に干渉します。
対策としては
1、中間板に干渉
中間板を外すことによって曲げることが可能ですが、製品の幅に制限があります。400~500mm程度の物しか曲げられません。
2、曲げ上金型・機械本体に干渉
金型・機械本体を外したり移動したりすることが出来ないため、X寸法を伸ばすか、Y寸法を縮めるか、曲げ加工を止めて溶接加工にするかしかありません。
上の図でもわかるように、曲げ加工機はメーカーを問わず同様な形状をしている為、正方形の形状の曲げ加工は難しいです。(特殊曲げ加工機を除く)
製缶板金加工.comでは日々、様々な案件のお問い合わせを頂いておりますが、簡易な製品に見える案件でも正方形の曲げ加工があると、干渉がどのような状態になるのか確認が必要となり、対策を検討してお客様へお伝えし、寸法を変更して頂くか、溶接加工とするかをお客様にご判断をしていただくことになってしまい、そのことだけで時間が過ぎてしまい、納期が厳しくなります。(大丈夫な寸法もあります)
正方形の形状がどうしても必要な時には、事前に加工業者にご確認をしていただいたほうが後から対策を考えるよりも良いと思われます。
製缶板金加工.comでも対応をさせていただいておりますので、お気軽にご相談ください。