断熱材入り大型筐体フレーム
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本製品の特徴
製缶板金加工.comで製作をしました断熱材入り大型筐体フレームの事例をご紹介します。本製品は、一式としてw;5,800、L;3,150、H;2,750の機械装置の筐体ですが、製作や運搬のことを考慮して3分割された筐体フレームとなっております。写真は3分割した内の1個を載せております。又、あえてメイン写真は未完成な製作途中の写真とし、完成写真はサブの方に載せさせていただきました。
話しをいただいた時には納期が2週間強と非常に短納期であり、3Dデータだけで製作できないかと打診がありましたが、3Dデータを見る限り、溶接段階で2D図面が無いと部品の取付位置(寸法)が不明瞭な為に製作が困難であることをお伝えし、完成していた3Dモデルデータをもとに可能な範囲で製作プログラムの作成をおこない、後日2D図面と製作部品表にて製作数量の確認と製作データや製作展開漏れなどの不備が無いかを確認したうえで製作割付をおこない製作を進めました。
本来このような筐体フレームは型鋼材のアングル材を使用した製缶加工品となるのですが、筐体のフレームは4.5t材をアングル形状に曲げ加工した材料を使用した板金加工の製品で、外板の板は1.6t、断熱材を抑える内装の板はSUS1.2tを主として使用しました。4.5tのアングル形状の材料には外板の板材や内装の板材をボルトで固定することが出来るタップ加工が先にされている為、筐体フレームを加工するときに外板の板材や内装の板材を筐体フレームとボルト固定することで、筐体フレームの寸法精度や筐体の溶接歪などを抑えることが出来ました。
2D図面で見ると複雑な形状に見えますが、3Dモデルのデータがお客様より頂いている為、溶接作業者は何度も自分たちでデータを確認し、必要な寸法を自分たちで計測したり、詳細な製作方法を3Dモデルの断面を縦方向や横方向で確認することで、形状を把握し、スムーズに製作することが出来ました。
製作途中で問題となったのは、製作を進めていくと製品が大きい為フレームの強度が製作サイドとして足りないということでした。3Dモデルを確認しているときは製品や部材の重量の感覚が無い為に気が付きませんでしたが、製作を進めていくと製品が大きい為、クレーンを2台使用して製品を回転させたり倒したりすることで様々な部位の部材を溶接取付していきますが、その時にアングル形状のフレームが補強が無い為歪み易くなっていました。お客様も気が付いていなかったため、お客様に相談し、他の製品と組立てた時に邪魔にならないように、かつ、性能に関係が無いところに補強を複数いれることで、製品全体の強度をアップしました。
結果的にお客様のご要望納期に3日程遅れましたが、何とか最終日程に間に合わせて納品することが出来ました。
今回のような大きさの製品製作は製缶板金加工.comでも何度もない為、出荷では運送業者に大変助けていただき出荷することが出来ました。出荷時の様子は他の事例にてご紹介をさせていただきたいと思います。
製缶板金加工.comでは今回の様な断熱材入りの大型筐体フレームの他に、防音材入りの筐体フレームなど、いろいろな筐体フレームをお客様のご要望に合わせて製作をしております。
筐体フレームなどでお困りのことが有りましたら、製缶板金加工.comへお気軽にお問い合わせください。