金型による加工は樹脂成型やプレス加工だけではありません。製缶板金加工においても金型は使用します。板材の抜き加工(ブランク加工)であるタレットパンチプレス加工機、パンチ・レーザ複合加工機でも丸穴や四角穴、バーリング、ルーバー、などの加工にはプレス・成型金型を使用することでレーザ加工より早いスピードで抜き加工(ブランク加工)を行っております。
上記の写真で細長い金型が上金型、小さい金型が下金型となります。抜き穴の形状は上金型によって決められます。抜き加工用の下金型は材料の板厚によって上金型とのスキマ(クリアランス)が設定されている為、それぞれの材料(鉄・ステンレス・アルミなど)と板厚に適した下金型が必要な為に、上金型と比較すると金型の数量が増大します。材料や板厚が数種類ある製缶板金品の場合、下金型の交換回数が増大する為、コストアップの要因となります。設計者には基礎知識として製品材料及び板厚が一定であれば、金型交換の段取り工数が削減され、コストダウンの実現に繋がることを知っていただきたいです。
製缶板金加工の抜き加工に使用する金型は企業それぞれの経験や実績、お客様のご要望により様々な特殊金型がある場合があります。製缶板金加工.comを運営する株式会社ミツヤにおいても特殊金型を保持しておりますが、基本的には標準金型にて加工が出来るようにVA案を提案しています。それは万一の場合に備えてお客様にご迷惑をおかけしないように、他の企業様においても加工が簡易に出来るようにするためです。
抜き加工の金型の詳細や加工の見積、製作については製缶板金加工.comにお気軽にご相談ください。