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製缶板金のバーリング加工によるコストダウンの基礎知識

製缶板金で用いられる、バーリング加工によるコストダウンの基礎知識をご紹介します。

バーリング加工とは、製缶板金で多く使用される成形方法で、製缶板金の板材に下穴を空けることで円筒状に立ち上がり加工を行う加工方法のことです。製缶板金でバーリング加工が行われる代表的な例として、薄板の製缶板金にネジ穴の加工(タップ加工)を行う際にバーリング加工を行うことがあります。これは、薄板の製缶板金にネジやボルトなどで締結を行う場合、板厚が薄いために十分なタップ山を確保することができず、締結部の強度不足が起こってしまうからです。その際に、バーリング加工を行うことで、タップ山を形成し、立ち上がりのクリアランスを確保することで締結部の強度を出すことが可能になります。

同じく、製缶板金においてタップ山を確保する方法で、ナットを溶接する方法がありますが、ナット溶接の場合には、ナットを別途調達することでのコストアップ、ナット溶接の溶接作業工数および歪み対策の工数がかかってきます。しかし、バーリング加工を行うことでナットを調達することも、溶接を行う必要もなくなるので、コストダウンを行うことが可能となります。
また、製缶板金におけるバーリング加工は、ネジ穴加工におけるネジ山の確保だけではありません。例えば、バーリング外形に合わせた穴を空けておき、その上に板を重ねて皿モミ金型でつぶし結合を行うことで、2枚の板材を結合することが可能となります。ネジやボルトなどの締結部品や溶接作業を行わずに2つの製缶板金部品を結合するので、締結部品の調達や溶接工数を削減し、コストダウンを行うことができます。

他にも、配管部品を製缶板金の板材に締結する際に、バーリング加工によってコストダウンを行う方法があります。配管を取り付ける板材にバーリング加工を行い、その高さを利用することで配管の締結が安定し強度を確保、位置づれを防止することで、作業効率を上げ、作業工数削減につなげることが可能です。その場合、バーリングの角をやすりなどを用いて丸くしておけば、配管に傷がつくこともありません。この方法は、配管同士を溶接する際にも有効な方法で、例えば、T字に丸配管同士を溶接する場合、従来は切り欠きを行った上でR形状の配管に分岐する配管の溶接を行っていました。しかし、一方の母管の分岐部にバーリング加工を行うことで、母管と分岐の配管を突合せ溶接で溶接することが可能となります。これによって作業効率の向上による工数削減、コストダウンを実現することができます。

このように、製缶板金においては、バーリング加工とその他の加工方法との組み合わせは有効なコストダウンの手段です。
製缶板金加工.comでは、バーリング加工を用いたコストダウン事例が多数あります。バーリング加工によるコストダウン提案以外にも製缶板金加工製品に関しての設計・開発段階からのコストダウン、納期短縮などのVA・VE提案を行っております。

詳細につきましては製缶板金加工.comにお気軽にご相談ください。