ステンレス(SUS)材の製缶板金加工
ステンレス(SUS)の製缶板金加工は、鉄材にくらべて、
- 歪みが出やすい
- サンダー仕上げが難しい
- 傷がつきやすい
という3つの違いがあります。
溶接の際は、TIG溶接を用いることが多いですが、薄板の場合はファイバーレーザー溶接する場合もあります。ステンレスは鉄材に比べて溶接の溶け込み量が多く歪みが発生しやすいという特徴があります。対策としては、溶接個所を少なくする、もしくは大物の場合は専用治具を作って歪みの手直しを最小限に抑える、ということが考えられます。
ステンレス製缶板金加工の事例
「製缶板金加工.com」が過去に製作したステンレス製缶板金品をご紹介します。
①ステンレス筐体カバー
こちらは、当社で設計・図面作成から、板金・溶接まで行った筐体カバーです。屋外に設置する装置・メーターを保護するカバーのため、当初はステンレスのヘアラインや鏡面材の使用を考えていましたが、コストが上がってしまう、鏡面材だと太陽の反射が眩しい、また野鳥などがぶつかる可能性がある、といった点を考慮し、SUS304の2B材を採用しております。
②工作機械用 切削クーラント液・切粉分離用かご
こちらは、切粉が混じった使用済みの切削クーラント液を流し込むことで、切削クーラント液と切粉を分別するためのかごです。図面仕様通りに製作すると、仕上げで工数がかなりかかることが見込まれたため、SUS板をパンチングメタル風に加工することによりコストダウンを実現しました。
③ステンレス製 装置ブラケット
こちらは、装置向けのSUSブラケットです。
こちらは、板金加工ではなく、パイプ材から削り出しを行うことで加工を行った製品です。
当社内では機械加工品は加工できませんが、協力企業様に依頼をすることで対応可能で、オイルパンや機械のカバー・フレームとブラケットまで一括で請け負うことでお客様の管理工数削減に貢献することができます。
④SUSオイルパン付架台フレーム
こちらは、磁粉探傷装置向けのSUSオイルパン付架台フレームです。アングル15本で製缶加工をおこない、鉄の薄板2枚とステンレスの薄板の板金加工品と溶接合わせで作られています。図面指示では全周溶接でしたが、展開を工夫することで長い距離を全周溶接せず、曲げにて製作し、溶接個所を少なくすることで時間短縮・歪みの軽減・コストダウンにつながっています。
ステンレス製缶板金加工なら、「製缶板金加工.com」にお任せください!
当サイト「製缶板金加工.com」を運営する株式会社ミツヤは、富山県小矢部市に本社をおく製缶板金加工メーカーです。
産業機械・工作機械・半導体業界向けを中心に、フレーム、カバー、架台、オイルパン、ブラケットなどの製缶板金加工の実績が多数ございます。鉄だけでなく、ステンレスやアルミなど非鉄金属にも対応しており、鉄であればt25mm、ステンレスはt12mmまでであれば自社工場に常に在庫がありますので、特急対応も可能です。
ステンレスの製缶板金加工でお困りのことがありましたら、お気軽にご相談ください。